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ビジネスブログとは?

ビジネスブログの定義

イーナチュラルではビジネスブログの事例収集にあたり、ビジネスブログを次のように定義しました。

ビジネスブログ・・・ 企業またはそれに準ずる団体が、マーケティングを目的として運営しているブログ

具体的には以下を基本条件をとして事例の選別・掲載を行っています。

  • 運営者が明確である
  • 企業またはそれに準ずる事業体が運営している
  • 会社概要またはそれに準ずる事業体のオフィシャルWebサイトへのリンクがある(ブログ自体がオフィシャルサイトを兼ねる場合は別)
  • メールまたはメールフォームでの問い合わせ先がある
  • RSSを配信している

企業はどのようにビジネスブログを活用するのか。

企業のBlog活用には、大別すると社外向け社内向けの二つがあります。それぞれの用途をBlogの活用方法や導入のメリットに視点を当てて考えていきましょう。

■社外向け・・・マーケティング/広報(PR、IR)/販売 ■社内向け・・・情報共有(情報伝達)/コラボレーション(共同作業)

社内向けの事例はあまり表に出てくることはありませんので、現在よく見られるのは社外向けのBlog活用となります。その中でも広報は社長Blogなど分かりやすい事例が多いと言えます。販売に関しては一部のオンラインショップがショッピングカートと組み合わせることで実現しているものもあります。Blogのデータ管理はデータベースですので、本来的な親和性は高いと言えるでしょう。

マーケティングの活用は、会社のホームページをBlog構築すること等があてはまります。情報公開することで得られるトラックバックやコメントなどのフィードバック、そしてサイトの効果検証することで得られる情報など有益なものがあります。何よりBlogの強みは担当者が自身で更新できるということですが、それは諸刃の剣になることもありますので、事前の十分な準備も必要です。

それでは企業がBlog活用する上での標準的なフローをご説明します。

ビジネスブログ活用フロー

1.企画

目的をきっちり決めることで、運営時のブレを防ぐ。
目的をきっちり決めることで、運営時のブレを防ぐ。

まず最初に目的を決める必要があります。社内向け・社外向けの視点があると述べましたが、ビジネス活用ということを考えると社外向けについて検討している企業が多いのではないでしょうか。

構築が完了すれば更新も簡単で便利なのですが、Blogは魔法のツールではありませんので、できること/できないことを予め理解しておき、サイト全体に適用するのか、それとも一部コンテンツをBlogで置き換えるのか、ということを検討する必要もあります。

また、Blogでは記事がデータベースに蓄積されていきます。そのデータを二次利用することができますので、企画段階で考えておくと良いでしょう。

RSSフィードは活用する?

Blogの大きな特徴にRSSフィードがあります。例えば複数の製品サイトをBlogとして構築し、会社本体のホームページにそれら全てのBlogのRSSを利用し最新情報としてまとめて掲載することができます。

トラックバック・コメントは受け付ける?

そしてBlogの特徴であるトラックバックコメントの受付に関しても考えておく必要があります。トラックバックとコメントにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、ビジネス系のBlogではトラックバックは受け付けるがコメントは受け付けないというパターンが多いようです。

トラックバックの場合は自分のBlogを持つ、というハードルがあるので、無闇に誹謗中傷を受けることはないでしょう。ただし、返答を求めるような問い合わせであったり、企業姿勢に疑問を投げかけるもの等がある可能性は予め理解しておく必要があるでしょう。

しかしデメリットばかりを恐れ、Blog本来のメリットである閲覧者とのコミュニケーションを断ち切ってしまうのはもったいないとも言えます。メリットとデメリットを推し量り、不測の事態を十分に検討の上、トラックバック・コメントを受け付けると良いでしょう。ただしBlogにはCMSという側面もありますので、必ずしもトラックバック・コメントを受け付けなくてはならない、ということではありません

2.構築

ブログCMSなら自由度の高い活用が可能
ブログCMSなら自由度の高い活用が可能

Blog構築には、TypePadやBOXER BLOG、ココログ、livedoor BlogのようなASPサービスを利用する方法と、Movable TypeのようなブログCMSソフトウェアを利用する方法があります。

ASPとブログCMSソフト、どちらがいい?

前者の場合、

  • サーバにソフトウェアが予めインストールされている
  • ソフトウェアのメンテナンスの必要がない
  • コストを抑えることができる

といったメリットがあります。

後者の場合は、

  • かなりの自由度を伴ったBlogを開発することができる

ことが大きなメリットでしょう。サイト全体をBlogに置き換えるようなことを検討する場合は、後者の方が良いはずです。
ただし、サーバ選定の際には、データベースを使用できるか、プログラムが動作するかなど、専門的な知識が必要となります。

先にも述べましたが、Blogは決して魔法のツールではありませんので、標準の状態でできること/できないことを把握しておくことが重要です。もちろん、高度な利用を考えず、あくまで「簡単に更新できるツール」としてのメリットだけを求めるのであれば、コストを抑えることができるASPサービスがお勧めです。

例えばMovable Typeの場合は、HTMLとCSSによりサイトを構築していきます。標準の状態でもSEO効果は高いのですが、さらにチューンナップすることでより効果が高まります。最初にテンプレートを作成してしまえば、後のコンテンツは自分で更新することができますので、できれば専門業者に依頼をした方が良いところでしょう。

また、Blog構築には専用のタグがあるなど、ある程度の予備知識が必要になります。そのため、Blog構築に実績のある業者に依頼するのも重要な点です。

3.広報

Blogを構築しただけでは誰も見に来てくれないのは、通常のホームページと同じです。しかし通常のホームページと大きく違うのは、Blogには更新されたときに自動的に通知すること(Ping送信)ができるという点です。

通知先はPingサーバと呼ばれ、ASP事業者が用意しているものに加え、企業や個人が用意しているものがあります。

代表的なPingサーバ


Pingサーバを使って更新状況を自動通知

ここに更新通知をすることで、それぞれのPingサーバに更新情報が蓄積されます。最新情報に掲載される場合もありますし、過去記事として検索対象になることもあります。できるだけ多くのPingサーバに通知することが望ましいでしょう。

複数設定をしなくとも、PingLinerという一括送信サービスを利用することもできます。一ヵ所にPing送信することで、複数のPingサーバに送信代行してくれるというサービスです。

Ping送信を代行してくれるサービス

Blogだけに限った手法ではありませんが、オープンに際しプレスリリースを配信するのも良いでしょう。誰にとってニュースになるか分かりませんから、できるだけ多くの人の目に触れさせるための一つの手段です。

またRSSフィードも行いましょう。RSSリーダに登録して貰えれば、随時最新情報を送ることができます。スパムメールと勘違いされて削除されたり、スパムフィルターで届かないといったリスクを回避することもできます。有益な情報であれば、別サイトに引用されるという副次的効果も期待できます。

4.運用

運用上の最初の問題は「誰が書くのか」という点でしょう。基本的に読んでいて面白いブログというのは「書かされている」のではなく「書きたくて書いている」ということが挙げられると思います。社内で募集するのも良いですし、Blogの種類によっては社長自らが書くということもあり得ると思います。

複数の担当者を立て、交代で書くという手法もありますが、Blogとしてのカラーを出すのに工夫が必要になるかもしれません。Blogではメールマガジン同様、パーソナリティーが重要になります。お仕着せ紋切り型のコンテンツは時として、非常につまらないものになりがちです。


誰が何を書き、誰が承認するのか事前に検討しておこう

どのような方向性のBlogを書くかにより、誰が書くか、ということを慎重に検討しましょう。場合によっては専門ライターにお願いするという手もあります。毎回、念入りなミーティングを行った上で書き下ろして貰うことができれば、より会社としてのカラー、文章としての伝わり方が違うでしょう。

誰が書くか、に続いて重要なのが「誰が承認するのか」という問題があります。社長が書くBlogであれば社長自身の承認で良い訳ですが、そういうケースの方が希でしょう。一般的には現場の担当社員が書くことが多いと思います。そうなると、上司の承認、さらにその上‥‥というように承認まで時間がかかり、記事の新鮮さが失われてしまう場合もあります。

最初に権限の範囲をある程度決めておくか、もしくはコンテンツに関しては計画的に掲載していくか、といった判断をしておく必要があるでしょう。

そしてBlog運営における肝が効果検証です。これはアクセス解析ツールを使用してすべきですが、SEOに有利なBlogの場合は検索エンジンからのアクセスが多くなることが予想されます。読者はピンポイントで記事に辿り着きますので、どういうキーワードで検索されているかは重要です。目立つキーワードがあれば、さらにそのキーワードに関する記事を投稿するのも良いでしょう。また、想定しているキーワードでの検索数が少ない場合には、それに応じた対策も取る必要が出てきます。

そして、せっかく探し出して訪れてくれた訪問者を、次にどのように誘導するかも重要です。各エントリーには「関連記事」としてサービスページ、商品ページに誘導することも必要になるかもしれません。

単純にアクセス数からサイトの状況を推し量るのではなく、訪問者の行動を解析することが重要です。そして解析結果を基に、執筆の傾向を変えたり、デザインを変更するといった対策を施していきます。


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